漫画村について
漫画村とは
漫画村は2016 ~ 2018年頃に存在した、漫画を無料で読めるサイト。
匿名サーバーで運営されていたため、数年の間、運営者を特定できなかった。
MissAVの運営者を逮捕できないように。
しかし、2019年7月7日、ついに運営者の身柄が拘束される。
そして9月24日に強制送還され、日本で逮捕された。
運営者の名前は、星野ロミ。
裁判所は、懲役3年の実刑判決を下した。
本人は、「別サイトの漫画を自身の運営するWebサイトから見られるようにしただけなので、違法ではない」と主張している。
仮に、星野ロミ自身が漫画のアップロードをしていないのだとしたら、裁判所の判決は誤りということになる。
ただ、その別サイトに漫画をアップロードしたのも彼自身でほぼ間違いないだろう。
それを証明することは難しい。
なぜバレた?
運営者のメールアドレスが漏洩したから。
ホワイトハッカーのCheenaが、それを見つけた。
Cheenaはハッキングをせずに、あくまで合法的な手法で、手がかりを見つけた。
Cheenaのしたことは、何も特別なことではない。
星野ロミがサーバーの設定を間違えて、見られてはいけないものを見られてしまったというだけの話だ。
星野ロミは賢い?
賢くない。
ニュース記事などでは、「星野ロミは倫理観が欠落しているけど、技術力は高い」みたいなことが書かれている。
これは間違い。
星野ロミのミスは、全部で3つある。
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自身のメールアドレス情報をサーバー内に残した。これにより、匿名サーバーの意味がなくなった。
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メールアドレスは会社のメールアドレスとしてすでに一般公開していた。しかも本名が含まれているGmail。
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本来、非公開であるはずのデータベースを設定ミスにより一般公開してしまった。
3つのうち1つでも間違えなければ、Cheenaは星野ロミを特定できなかっただろう。
賢い読者ならもうおわかりだと思うが、これはもうITとかの話ではない。
星野ロミは、当たり前のことが出来ない。
Gmail
しかも驚くべきことに、彼はGmailを使っている。
スノーデンの告発のニュースは2013年なので、3年くらいは匿名化について学ぶことができたはず。
3年間もニュースを見逃し続けたのならアンテナが低すぎるし、知ってて何の対策もしなかったのなら匿名化への認識が甘すぎる。
他責の思考
さらに驚くべきことに、本人は捕まったのは自分のせいではなく共犯者のせいだと主張している。
時系列をまとめてみよう。
- Cheenaがメールアドレスを警察に教える。
- 星野ロミが、警察の家宅捜索を受ける
- スマホやPCが開けられなくて証拠の収集が難しく、警察も困惑
- 星野ロミが、フィリピンに逃亡
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共犯者のスマホから、LINEなど星野ロミの言動がバレて、漫画村運営者であることが確定する
- 星野ロミがフィリピンで拘束。日本に強制送還されて逮捕
おそらく、この流れで合っている。
共犯のせいじゃない。
最初の段階で本名がバレており、だからこそ警察が家宅捜索に来た。
さらに言えば、無能共犯アルバイトを雇ったのも星野ロミ自身。
動画では「ダメな奴とはもう絶対に関わりたくない」と主張しているが、どうやってその「ダメな奴」を見抜くつもりなのか。
それが出来なかったからこそ、このような結末になったんじゃないのか?
星野ロミが実力不足を受け入れ、自分のミスを認めないうちは、何度でも同じ失敗を繰り返すことになるだろう。
実は匿名化してなかった?
自身のYoutubeチャンネルで、匿名化について解説していたら、視聴者キッズに「匿名化に詳しいのに、なんで捕まったの?」と痛いところを突かれてしまったらしい。
それに対する、星野ロミの反論がこれだ。
「俺は違法じゃないと思って漫画村を作っていた」
さすがに、それは無理がある。
この主張が本当なら、矛盾が生まれる。
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なぜ、わざわざ高いお金を払って、匿名サーバーを借りたのか。国内でも海外でも安いサーバーはいくらでもある。
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なぜ、漫画村を運営する時に「lichiro ebisu」という偽名を使ったのか。なぜ本名でやらない?
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なぜ、ベトナムやセーシェル共和国にペーパーカンパニーを作ったのか。日本かフィリピンで起業すればいいのに。
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なぜ、ホワイトハッカーのCheenaに対して文句を言い続けるのか。匿名化してないなら文句はないはずなのに。
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なぜ、家宅捜索の時にPCやスマホのデータを隠したのか。「悪いことをしてない」と思っていたのなら、隠す必要がない。隠せたことを自慢する必要もない。
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なぜ、漫画村を閉鎖して、フィリピンに逃亡したのか。「自分のやっていることは法的に問題ない」と抗議しなかったのは何故?
話の辻褄が合わなすぎる。
つまり、真相は次のようなものだろう。
星野ロミは、自分の行いは違法行為だと認識していた。そして漫画村を匿名化しようとしていた。
しかし、彼の技術力は低すぎたし、甘えも多すぎた。
でも現在の星野ロミは「俺は倫理観が欠落しているけど、技術力は本物だよ!」みたいな売り出し方をしており、プライドもあってどうしてもそれを認められない。
そう考えると、すべての話の辻褄が合う。
詐欺に遭った過去
過去には詐欺にも遭っていたようだ。
海賊サイト「漫画村」の総収入、元運営が暴露 現在の貯金は海外「星野ロミだから口座開設を断られた」
記事によると、過去には詐欺に遭ったり、女に騙されたりしていたらしい。
なぜか「へー意外!」という感想にはならない。
逆に良いところはないの?
商才はあるのかもしれない。
十代後半で、大金を稼いでいる。
アイデアマンではあるのかもしれない。
「稼ぐ」ことだけにフォーカスするなら、目の付け所は悪くないのかもしれない。
年収だけでみたら優秀なのかもしれない。
法に触れてはいるので、微妙だけど。
信じない方が良い?
うん。
なんで捕まった人のやり方が正しいと思うの?って感じ。
100%間違いとまでは言わないけど、とにかくITの理解力が低すぎる。
よくこのレベルで、顔出しで匿名化の動画とか出せるなって思う。
Macのセキュリティは最強レベルじゃない。
Youtubeの案件で「Anti Spy Phone」という謎のスマホを紹介していた。
動画を見てみると、Graphene OSをインストールしたスマホが安全というだけの話だった。
プライバシー界隈ではかなり有名なOSなので、今更である。
実際に販売サイトに行ってみると、18万5000円 ~ 25万くらいする。
Pixel9aで23万円ということだが、元々Pixel 9aは7 ~ 8万円くらいなので、OSのインストール料金だけで15万円以上かかるという、完全にイカれた価格のスマホということになる(Graphene OS自体は無償なので)。
しかも、本堂まさやという怪しいオジサンにOSのインストールを任せないといけない。
もちろん、このオジサンやその部下が、スマホのデータを盗むための悪意のあるプログラムをGraphene OSに仕込んでから販売することは、技術的に可能である。
つまり、OSのインストール料金15万円を払わされたあげく、スマホのデータを根こそぎ盗まれるリスクさえあるということだ。
ここまで説明すれば、それほど賢くない読者でも、星野ロミの無能さが十分伝わったと思う。
まとめ
漫画業界に巨額の損失を与えた星野ロミを個人的に憎んでいるわけではない。
無能は、無能だと評価されてほしいと思っているだけだ。
星野ロミが漫画村の一件で逮捕されたのは、運が悪かったからではない。
いずれ、必ず逮捕される運命だった。
星野ロミがリリースしたAI転売サロンが崩壊しました。←だろうね
そして、いつもの「自分は悪くない」と主張する動画。
「バカは死ななきゃ治らない」とは、昔の人はよく言ったものだ。
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